満月

ある時、未知の女性から一通のメールが届いた。彼女は偶然僕のライブを観る機会があり、その後僕のアルバムを愛聴して下さっているそうだ。ついでにウクレレが好きになり(嬉しいなぁ!)練習していたとの事。しかし彼女は数年前から「パニック障害」を発症し、外出もままならない日々を過ごしているという。彼女は僕の歌や演奏を聴くと安心して眠れるとのことだった。メールは「元気になったらまたライブ行きます」と締めくくられていた。
ライブのたびに「果たして今日はお客さん来てくれるだろうか」といつも(恥ずかしながら)心配している僕だが、「歌っていて良かった」と心から思った。
パニック障害」や「鬱」に苦しむ人は僕の周りにも増えていて、実を言うと僕自身経験がある。しかし結局通院も投薬もしないで(病院に行きカウンセリングを受けた)まあまあ元気にやってるから立派な(?)患者とは言えない。
この手の精神症状は「こころの風邪」などと言われていて誰でも発症する可能性があるし、恥ずかしい事じゃない。しかし安易な「自己診断」は危険であり慎むべきなので、気軽に病院で診てもらうのが良いと思う。


先日たまたま購入した「戦う哲学者」中島義道氏の「孤独について」(文春文庫)に「どんなにつらく、悲しく、苦しく、孤独な状況でも、誰に押し付けられたものでも、仕方なく選んだものでもなく、自らが選んだものとしてー無理にでもーとらえなおす」という意味の事が書いてあった。そうする事により苦痛を軽減できると。示唆に富んだ言葉だと思う。


今夜の月は本当にキレイ。この時期、ウクレレでクリスマスソング弾くの、楽しいよ。オススメです。