さよならは言わないで

おとついは迷ったあげく青山葬儀場のキヨシロー葬儀式へ行った。昼に用事があったので行くのはあきらめていたのだけど、六時ころまで入場可能という情報をネットで知り、いてもたってもいられず。献花用に駅前の花屋でバラを一輪求めた。フツー、バラは「トゲがある」という理由で仏花には用いないらしいけど「故人はハデなのが好きだったので…」と。菊ってカンジじゃない。それを手に電車に飛び乗った。
乃木坂駅で降り係員に誘導されるまま列につくと、どこまで続くのか、見当もつかない程のおびただしい人、人、人!翌日の報道によれば列の長さはおよそ8キロ、参列者は4万人を超えていたらしい。これじゃあ終電までに献花台にたどり着けるかどうかもおぼつかない。なので遠くから手を合わせ、冥福を祈って早々に帰ることに。自分としてはこれで十分だ。
近親者、関係者であれば列に並ぶ事もなくライブ演奏なども聴けたのに、日本中から、キヨシローに手を合わせる為だけに集まった人たち。真っ暗な青山霊園で何時間も待つ人達をその夜は何度も思った。
バラは、帰りに寄った店にもらってもらった。快く受け取ってくれた。